第9話 「空の戦い」

3つ目のドラゴンボールを手に入れたヤムチャたちを乗せた宇宙船は、次なるドラゴンボールを求め宇宙を彷徨っていた。
「残るドラゴンボールは4つですか・・・」
「タイムリミットまで後10ヶ月もありますから気長に探しましょう」
わずか2ヶ月で3つのドラゴンボールを手にいれた余裕からか、船内は和やかな空気が流れていた・・・たった一人を除いて。
「お・・・おかしいぞ・・・・・・」
ヤムチャは立ち上がり、呟いた。
「何がおかしいのですかヤムチャさん?」
「お前ら考えてみろ!話の流れ的にオレはあそこで死んでいた・・・それなのに生きてるんだぞ!?」
「別にいいじゃねぇかよ〜、死ななかったんだからさぁ〜」
悟空が気楽に喋る。
「いや、これは何かある・・・この物語はギャグでなければいけないのだーっ!!」
吠えるヤムチャ、そして悟飯が肩を叩き顔を近づけてきた。
「そんなに死にたいなら、ボクが殺してあげましょうか・・・?」
「!?・・・い・・・いえ・・・いいです・・・・・・」
悟飯の声は小声であったが、ヤムチャにはとても恐ろしく大きい声に聞こえた。



そして2週間後、4つ目のドラゴンボールがある星へ辿り着いた。
「前回のような事もありますので、今回は慎重に着陸したいと思います」
「そんなことはどうでもいいから、早く降りましょうよ〜」
新しい星へ行くのが楽しみなパンは前回の事を忘れているかのごとく、はしゃいでいた。
「では着陸しますので、皆さんベルトを締めてください!」
トランクスの指示通り、ヤムチャたちは席に座りベルトを装着する。
「あ・・・あれ?・・・オレのベルトが切れてる・・・・・・」
ヤムチャの席に備え付けてあるベルトが鋭利な刃物か何かで切れていた。
「着陸開始まで3秒前・・・2・・・1・・・」
「ちょ、ちょっとまてーっ!まだベ・・・ベルトがぁ〜!!!!!」
「にやり」
ヤムチャの後ろに座っていた悟飯は嬉しそうに笑う、そしてトランクスの「0」という声が船内に響いた。



4つ目のドラゴンボールがある星は森と山に囲まれた自然溢れる所。
降り立った悟空たちは気を探り、人がいる場所・・・街へ歩き始めた・・・・・・
「おえーっ!げげーっ!」
胃の中に入っていたモノをすべて吐き出しているヤムチャをほっといて。



街に着いた悟空たちは只ならぬ雰囲気を感じた。
入り口付近に大勢の人が居たからである。
「一体何なのでしょうか・・・?」
「もしかしてまたボクたちのドラゴンボールを狙って・・・」
「違うわよ、みんなあれを見て」
パンが指を刺した方向には白い生地で出来た垂れ幕があった。
そこに書かれていた文字は・・・
『第243回 スカイレース』
悟空たちは入り口に居た人々から詳しい事を聞かせてもらった。
スカイレースとはこの星、惑星グリーンジャで200年以上も続く伝統あるレース。
ここで勝利したものには豪華賞品と名誉が与えられる。
ルールはスタートからゴールまで舞空術のみで競うもので、一度地面についたり、触ったりした場合はそこで失格となる。
そして重要なのは、参加資格が15歳以下の男性であった。
「悟空さん、あれを見てください!」
トランクスが大会本部を指差す。
そこには豪華賞品の中に混じっているドラゴンボールがあった。
「4つ目のドラゴンボールだ!」
「悟空さん、どうやらオレたちもこのレースに出場品ければいけないみたいですね・・・」
「はいは〜い!私が出場します〜!!」
ドラゴンボール捜索部隊結成作戦会議同様、最初に立候補したのはパンだった。
「ダメだよパンちゃん、参加資格は15歳以下の男性だよ・・・」
「じゃあ!男装するから出る〜!!」
「あぁ・・・どうすれば・・・・・・」
トランクスは駄々をこねるパンに困り果てていた。
「ここはひとつ父さんに頑張って貰わないと・・・」
「なんだか面白そうだし、いっちょやってみっか!!」
悟空のスカイレース出場が決まった。
すると、悟空たちに近づく影が迫っていた・・・
「オ・・・オレも大会に・・・出る・・・」
「あ・・・!!」
トランクスが叫ぶ、なぜなら近づいてきた影とは着陸の衝撃で倒れていたヤムチャだったからだ。
「今度こそ、ドラゴンボールをオレが手に入れてみせる・・・」
ヤムチャに新たな野望が芽生えた。

次回 「罠」


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