第23話 「忘れ去られた設定!?悟空とヤムチャは子供の姿なんだよね」

(な・・・なぜだ・・・・・・)
(なぜオレは隠れていなくてはならないのだ・・・)
(オレは最強のネオマシンミュータントだぞ・・・)
物陰に隠れながら怯えるベビー。
ベビーの視線の先には悟飯が居た。
「殺したくなっちゃった・・・」
「ひ、ひぃー!」
悟飯の言葉にベビーは凍りついた。
(なぜこうなった・・・奴らを始末しようと、難破船にドラゴンボールをエサにおびき寄せ、少年に寄生して、一人ずつ倒そうと・・・)
・・・
・・





オレはドクターミューに寄生した時に奴の記憶を読み取った。
記憶の中になんでも願いを叶える事が出来るドラゴンボールという物の存在があった。
ドクターミューの中から出てきたボール、これがドラゴンボールらしい。
しかも憎きサイヤ人たちもコレを求めている・・・
ならばこのドラゴンボールを持っていればサイヤ人たちと再び接触できる。
しかし、今のオレにはやつらをまとめて倒すパワーはない・・・
一人ずつ確実に狩る・・・そして奴らのサイヤパワーをオレのモノにする。
そこでオレはドラゴンボールをエサに奴らをおびき寄せようと、近くを浮遊していた船に乗り込んだ。
その船には大量の生命体が存在していた。
オレはその船に居た一人の少年に寄生し、船に居た全ての生命体を殺した。
「みんな、人がいたわ」
案の定サイヤ人たちはやって来た。
この少年の中にオレが居る事も知らずに。
連れて行かれた場所は惑星ピタルという全宇宙で最高の医療技術を持つ星。
コレはチャンスだ・・・
オレはサイヤパワーを手に入れるため、運ばれた手術室を破壊した。
そしてその混乱に乗じて少年のカラダから近くに立っていた医者に乗り移った。
まずはトランクスというサイヤ人をターゲットにした。
「そうだ、君に病院の設備を案内しよう」
と言葉巧みに奴を仲間から遠ざけた。
そして隙を見て奴に乗り移るはずだった・・・
だが奴はその事を見通していやがった。
「残念だったベビー・・・貴様の魂胆は丸見えだったぜ」
「ちっ、サイヤ人め・・・」
気づいた時にはオレは奴ら5人に囲まれていた。




「覚悟しろベビー!!」
「今のお前では逃げる事すらできないぞ!」
囲まれたベビー。
するとベビーは全方位に気弾を放ち始めた。
「くっ!」
気弾を避ける悟空たち。
天井から建物の破片が落ちてくる。
その破片が悟空たちに当たり、傷をつくっていた。
「今だ!!」
タイミングを見計らったベビーはトランクスに襲いかかった。
「なっ!?」
不意をつかれたトランクス。
ベビーは液体状になり、トランクスの傷口に入り込んだ。
「ベビーがトランクスの中に入っちゃった・・・」
呆然とするパン。
「コレがサイヤパワーか・・・素晴らしい」
トランクスからベビーの声が聞こえる。
「オレを倒すにはこいつもろとも殺さないといけない・・・さぁどうする」
駆け引きをするトランクスベビー。
「どうします父さん・・・」
「くっ・・・きたねえぞ!」
「やはり仲間は殺せないようだな・・・」
不気味に笑うトランクスベビー、しかしトランクスベビーの頭上に何者かが・・・
「なんだとっ!」
頭上に居た人物がトランクスベビーに攻撃を仕掛ける。
だがトランクスベビーは紙一重でかわし、状態を立て直す。
「ちっ、よけやがった・・・」
攻撃をしたのは最近出番が少なくなったヤムチャであった。
「・・・貴様、仲間がどうなってもいいのか」
「あいにくだが、オレは仲間には興味はない・・・オレは手柄と出番が欲しいんだーっ!!!」
ヤムチャは右手を大きく振りかざし、トランクスベビーに向かって行った。
「貴様はサイヤ人ではない・・・楽に殺してや・・・ぐっ!!」
言葉に詰まったトランクスベビーは胸をおさえた。
「お前の思い通りになると思うなよ、ベビー!!はああああああ!!!」
トランクスはベビーに完全に支配されてはいなかった。
「くっ・・・ち、ちくしょう」
トランクスの気力によってベビーは外に放り出されてしまった。
そして近くにあったダンボールの隅に逃げ込んだ。




「どういうことだ・・・なぜだ、奴の精神は完全に乗っ取ったはず・・・」
ベビーは困惑していた。
いくら力の差があったとしても、どんな奴だったとしても寄生できるはずのこの能力。
しかしトランクスはそれを跳ね除けた。
「バ、バカな・・・そんなはずじゃ・・・それに何だ、この逃げ腰とビビリは・・・」
ベビーの体は震えていた。
「どうなってんだ・・・?」
「あれはまるでヤムチャさんみたいですね」
「なるほど、あの時オレがベビーに混入したヘタレウイルスが効いているみたいですね」
ヘタレウイルス・・・
それは足元がおるす、浮気性、狼牙風風拳使・・・いちいち説明するのもめんどうだ、てめえで勝手に想像しやが・・・まぁようするにヤムチャのヘタレが詰まったウイルスのことである。
「おそらくベビーは今ヤムチャモードに切り替わったのでしょう・・・」
「ヤムチャモード?」
「その効力は悟飯さんを見れば分かると思います・・・」
トランクスは口を開いた。
悟空たちが悟飯を見る・・・
悟飯は指ポキをしながら、ベビーに近づいていった。
「殺したくなっちゃった・・・」
「ひ、ひぃー!」
ベビーは声にならない声を上げ、その場から逃げ去った。
「ちっ、逃げ足までもヤムチャさん並だ・・・」
悟飯は悔しいそうな顔をした。
「ベビーが生きていたとは、これはヤバイですね悟空さん」
「もしかしたらまたオラたちを狙ってくるかもな」
「まぁトランクスもおじいちゃんもそんなに悩まなくても、あいつなんてまだまだ弱いんだし、それにドラゴンボールが全部揃ったんだから」
深刻に悩むトランクスと悟空に対し、パンは楽観的だった。
「悩んでいてもしかたないよ、まずは地球に帰ってドラゴンボールを封印しないと」
「えーっ!もう地球に帰るの?私は嫌よパパ」
悟飯の言葉にパンは反論した。
「まぁ、あと9ヶ月(考えも無く作者が物語を進めたせいで)ありますから少し観光しましょう」
「やったー!」
すべてのドラゴンボールを集めた悟空たちは宇宙観光をして、地球に帰ることになった。




「く、くそ・・・何がヤムチャモードだ・・・何が殺したくなっちゃっただ・・・」
ベビーは宇宙空間を浮遊しながら、先ほどの自分の情けなさに苛立っていた。
「こうなったら奴らが住む地球へ行き、サイヤパワーを手に入れてやる・・・見ていろ、最後に笑うのはこのオレだ!!」
ベビーは地球へと進路を向けた。

次回 「大変だ!!二人のヤムチャが現れた」


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