第八話「殺戮の強戦士」
「大きな気が乱れ、どんどん減っていく・・・・・・」
「この気はウーブって奴の気だな、あいつほどの使い手があっさりやられるとは・・・」
「助けに行きましょうピッコロさん!」
「待て悟飯、今からじゃ間に合わん!残念だがあいつを見殺しにするしかない・・・・・・」
空に飛びかけた悟飯は最初は戸惑っていたが、やがて地へ足を下ろした。
「ボ、ボクたちはなんて無力なんだ・・・」
落ち込む悟飯にピッコロが近づく。
「悟飯・・・ここは耐えて殺された者達の仇を討ってやろう」
「は、はい!」
「そうだな、まずは作戦を・・・・・・!? な、何者かがこちらへ来る!」
「こ、この気は・・・」
二人は互いに顔を見合わせ、辺りを確認していると上空から一人の男が下りて来た。
「久しぶりだな二人とも・・・」
やって来たのはクリリンであった。
「どうやら気がついたのはオレたちだけでは無かったようだな・・・」
「ああ・・・他のみんなも気づいているはずだ」
「そのようだな」
ピッコロは少し笑みを浮かべた。
「この状況はあの時と全く同じだな・・・」
「確かにそうですねあの時も敵が二人で・・・」
「ん、そういえば悟空の気が感じられないけどどうしたんだ?」
悟空たちの事情を知らないクリリンは二人に問いかける。
「悟空は今ベジータと決着をつけるために神殿で闘っている」
「えっ、なんであいつらを応援に呼ばなかったんだ?」
「あいつらの対決は何度を邪魔されているからな・・・せめて今度の闘いはオレたちで決着をつける!」
「悟空抜きか・・・本当にあの時とそっくりだな」
クリリンがあの時の出来事を思い出したのか、少し震えていた。
「どうやら敵のお出ましのようだ・・・」
ピッコロが空を見上げる。
悟飯とクリリンもピッコロに少し遅れて上を見上げる。
彼らが見た空には二つの影が見えた。
そして二つの影はゆっくりと下降し、ピッコロたちの前へ下りた。
「待たせたようだな・・・」
長髪の男が口を開いた。
「へっ、散々やってくれたな・・・」
「まずは質問に答えてもらおう・・・貴様らは一体何者だ?」
「この時代のお前たちならオレたちの事は知っていると思うがな・・・」
ピッコロの問いに長髪の男が答えた。
「だとするとお前たちはサイヤ人・・・」
「そのとおりだ!だが、オレたちが来た目的は分かるまい!」
「目的?」
三人は大柄の男の言葉に疑問を感じた。
「遅かれ早かれ知ることになるだろうから教えてやろう・・・オレたちは今から3年後の未来からやって来たのだ」
「未来から!?」
「そうだ、そして我々の時代の地球はサイヤ人の支配下に置かれている」
「な、なんだと!」
ピッコロが思わず声をあげた。
「驚くのも無理はない貴様らの時代ではカカロットは命令を忘れたみたいだからな・・・」
「カ、カカロット・・・悟空のことか」
「オレたちの時代のカカロットは命令どおり地球人を皆殺しにした。そしてその後地球だけではなく宇宙もサイヤ人のモノとなった・・・」
「だが急な惑星支配により、星は消滅、そして消滅しなくても人は住めないような環境に変わったりと我々が住める星は少なくなっていった・・・そこで我々はタイムマシンでそれぞれ別の時代へ新たな星を探しに来たわけだ・・・」
「なんて自分勝手な事を・・・」
正義感の強い悟飯は拳を握り締め、殺気立っていた。
「そう怒るな、君たちが何しなければこっちも危害を加えるつもりは無い・・・」
「もし抵抗すればどうなる?」
「その時は殺す・・・」
長髪の男の言葉の後、ピッコロたちは身構えた。
「なるほど、我々に従う気はないようだな・・・なら殺すしかないな」
「危害を加えるつもりは無い・・・? こっちは既に仲間が殺されている!お前たちは許さない!!」
悟飯が気合いを込め、最強の戦士モードへと変身した。
「ほう、凄まじい気だ・・・」
「へっへっへ・・・ならこっちも変身するか、はあああ!!」
大柄の男が気を高める、すると自分を纏っていたオーラが金色へと変化した。
「なっ!ま、まさか・・・」
「そ、そんなぁ・・・」
ピッコロたちはその変化に驚いていた。
すると隣に居た長髪の男も同じ変化を見せた。
「ほお、お前たちも超サイヤ人のことを知っているみたいだな、これは楽しい闘いになりそうだ・・・」
「ちっ、厄介な闘いになりそうだぜ・・・」
ピッコロが呟く。
「誇り高き全宇宙一の強戦士族サイヤ人!ナッパ!!」
「同じく、ラディッツ!!貴様らを殺す・・・」