第五話「第1の犠牲者?」
「と・・・昔のオレなら悲鳴をあげて逃げるだろうが、今のオレは違うぜ!」
自信溢れたセリフを吐くヤムチャに容赦なく栽培マンが襲いかかる。
だがヤムチャはタイミングを見計らって栽培マンを抱え、後ろへ放り投げ、地面に叩きつけた。
「ギ・・・ギギ・・・・・・!」
「どうだ痛いだろう・・・だがオレがお前らから受けた痛みはもっと痛いんだぞ!!」
ヤムチャはあの過去の出来事を思い出していた。
Z戦士の中で一番最初に死亡し、サイヤ人ではなくザコの栽培マンにやられるという屈辱。
さらに死んでいる間に恋人であったブルマとの関係は悪化。
そして生き返った頃には関係は冷め、死亡の原因を作り出したサイヤ人であるベジータに寝取られてしまった。
「オレがこうなったのも全ては貴様らのせいだ!命で償え!!」
今度はヤムチャが仕掛けた。
しかし、放ったのは普通のパンチであった。
「狼牙風風拳は使わん、過去に使った戦いでは7割の確立で負けているからな」
そう答えるヤムチャは栽培マンに対し、パンチの嵐を放った。
栽培マンも黙ってはいなかった。
パンチの嵐をガードし、そして避けてヤムチャのスキを伺っていた。
「トドメはオリジナル必殺技の繰気弾だ!・・・はあああ・・・・・・」
ヤムチャの右腕から気弾が生まれる。
「操気弾!!ばっ!!!」
凄まじいスピードの繰気弾ヤムチャから放たれた。
栽培マンを捉えた繰気弾は凄まじい音と共に爆発した。
「前のオレはここで安心したが、確実にトドメをさしてやる」
ヤムチャは白目を向いている栽培マンの元へ歩き始めた。
「これで終わりだ!」
ヤムチャが右腕を高く上げ、倒れている栽培マンに向けて振り下ろす。
「ギャウ!!!」
ヤムチャの上空から奇妙な声がした。
それは2匹目の栽培マンだった。
不意をつかれたヤムチャは2匹目の栽培マンに抱きつれてしまった。
「し、しまったーっ!!このパターンだともしかして・・・」
ヤムチャの言葉を聞いた栽培マンはにやりと笑う・・・
ド ン
大きな爆発音が響き渡った。
「いったいどうしたの?」
家に居たブルマとプーアルは爆発音を聞きつけ庭へ駆けつけた。
「ブルマさん、あそこを見てください」
プーアルが指(手)を指す所にヤムチャが倒れてあった。
もちろん周りには自爆した栽培マンの残骸が生々しく残されてあった。
周りに怪しい人物が居ないか確認した一人と一匹は倒れているヤムチャに近づいた。
「・・・死んでる・・・・・・」
ヤムチャは再び栽培マンの自爆によって天に召されてしまったのだった。
なぜこんな事が起きたのか不思議がる二人に空から一人の少年が降りてきた。
「大丈夫ですか、母さん」
空からやってきたのはトランクスであった。
「それが、ヤムチャが死んでいるのよ」
「えっ!ヤムチャさんがですか?」
トランクスが死んでいるヤムチャの首筋に触れて生存を再び確認する。
「確かに死んでいますね・・・先ほど邪悪な気を感じてやって来たのですが・・・・・」
「という事は、周りに散らばっている残骸の敵がヤムチャさまを殺してんですね」
ヤムチャの周りに散らばる残骸の一つを拾うトランクス。
「一体誰が・・・・・・」
「新たな敵の出現・・・かしら・・・・・・」
「そうだったらみんなに伝えないと母さんはみんなに連絡を、オレは邪悪な気の出所を探りに行って来ます!」
「無理しちゃだめだよトランクス・・・」
トランクスは敵の正体を探るべく、東の空へと消えていった。
ここはとある岩場地帯。
近くには海と森が広がる、多種多様の景色が楽しめる場所。
ここで二人の戦士が修業に励んでいた。
「はあああああ・・・・・・」
一人の男が大きい岩の前で気を溜め始めた。
そして、その光景を小さな男が見つめていた。
「はあっ!!!!!」
一際大きな声が響く、それと同時に男の目の前にあった大きな岩が崩れていった。
「天さん、お見事!」
「ふぅ・・・いや、まだまだだ・・・・・・」
天さんと呼ばれた男は再度大きな岩の前に立ち、気を溜め始めた。
「天さん、もう昼が近いからご飯にしようよ」
「先に食べていろ餃子!」
餃子と呼ばれた男は残念そうに、後ろを振り返り歩き始めた。
「本当なら実戦で強くなっていきたいが、相手は餃子だけでは・・・たまには別のヤツとも戦ってみたくなったな・・・・・・」
愚痴を漏らす男。
すると男の前に放たれた栽培マンが現れた。
「ギ・・ギギ・・・・・・」
「あれは栽培マン・・・どういうことだ・・・・・・」
困惑している男であったが、直ぐに立ち直る。
「悪いが、貴様にはこの天津飯の実戦の相手になって貰おう・・・」
天津飯は自分が来ていた上着を脱ぎ捨て、戦う構えを取った。