第三十八話「完成」

「ハァ、ハァ・・・孫、まだか!!まだ元気玉は完成しないのかー!!!」
息を切らし、悟空に向かって叫ぶピッコロ。
ピッコロが叫ぶのも無理は無い、未来ベジータの手によって次々とZ戦士達が倒れていき、とうとう地に立っているのはピッコロ、ベジータ、悟飯の3人だけとなっていた。
「あと少し・・・あと少しだ・・・なんとか持ちこたえてくれ!!」
元気玉は8割方完成といったところ、それでも未来ベジータを倒すまでの力までには至っていなかった。
「残るは貴様ら3人だけになったな・・・諦めろ、そしたら楽に殺してやる」
未来ベジータは己の気を最大限に引き上げ、3人の下へ歩き出した。
「けっ、てめえこそさっさと自分の時代に帰った方がいいんじゃねえのか・・・死んでからじゃ遅いぜ」
「さすがだな、たとえ時代は違ってもその口悪さは変わらないようだな・・・」
「貴様こそな・・・はあっ!!!」
ベジータは素早く右手を突き出し気弾を放つ。
気弾は未来ベジータに直撃し、爆発音ともに砂煙が辺りを支配する。
「まだまだまだ―――――っ!!!でやあああああ!!!!」
ベジータはさらに気弾を放つ、それを見たピッコロ、悟飯も気弾を放ち加勢する。
「どこを狙っている、オレはここだ!」
「な、何っ!?」
ベジータたちの背後に無傷の未来ベジータが立っていた。
「お、おのれー!!つあっ!!」
ピッコロは自分の腕を伸ばし、未来ベジータに攻撃を仕掛ける。
「フン!甘い!!」
未来ベジータはピッコロの腕をかわし、手刀でピッコロの腕を切り落とした。
「ぐわあっ!!」
「ピ、ピッコロさん!!・・・く、くそー!!はっ!!!」
続いて悟飯が未来ベジータに襲い掛かった。
まずはパンチ、しかし未来ベジータはわずかな動作で攻撃を避けた。
「くっ!でやあー!!」
今度は回し蹴りを放つ、今度は空へジャンプしてかわした未来ベジータ。
それを見た悟飯はすかさず地面を踏み切り未来ベジータを追いかけた。
「うおおおおお―――っ!!!」
悟飯は右腕に力を込め、未来ベジータに拳を突き出す。
「!?」
悟飯の拳は未来ベジータの頬をかすめただけであった。
「惜しかったな・・・はっ!!」
「があ・・・がはっ!!」
未来ベジータの攻撃を喰らう悟飯、気絶したためそのまま地面に落ちていった。
「カカロット!早くしないと貴様の仲間たちはどんどん死ぬ事になるぞ・・・」
「くっ・・・ち、ちくしょ・・・・・・」
目の前で倒れていく仲間たち・・・元気玉を作る悟空にとってこれほど辛いものはなかった。
「・・・余所見をしていると死ぬぞ!はあっ!!」
「ぐっ・・・」
会話をしている未来ベジータの背後にベジータがまわっていた。
すかさず未来ベジータの顔に蹴りを放つ、しかし未来ベジータは素早く左腕でガードをする・・・だがバランスが崩れた。
それを見逃さずベジータはさらなる攻撃を放つ。
「がっ!」
腹にパンチを叩き込み、さらに手を組み合わせ、力一杯未来ベジータに振り下ろした。
「くっ・・・」
地面に墜落する寸前で未来ベジータは舞空術で浮き上がり、地面への直撃を避けた。
「不意打ちとは・・・なめた真似を・・・・・・」
口から流れる血を拭き取り、ベジータがいる上空へと浮き上がる。
「ちっ・・・全然ダメージを受けていない・・・くそったれめ!」




「これで残るは貴様だけだな・・・カカロット!!」
ついにピッコロ、ベジータ、悟飯の3人も倒れ、残るは元気玉を作っている悟空だけとなった。
しかし悟空の元気玉はまだ未完成であった。
「ふっ、どうやらそれはまだ完成していないようだな・・・貴様らの仲間のした事は無駄だったわけだ」
「くっ・・・」
「貴様も仲間たちの待つあの世へ送ってやろう・・・」
未来ベジータは右手を突き出し、照準を悟空に合わせる。
「死ね―――っ!!!!・・・がっ!!」
気弾を放とうとした直後、未来ベジータの背中に気弾が打ち込まれた。
「誰だ!!」
未来ベジータは後ろを振り向く・・・するとそこにベジータが立っていた。
「貴様・・・まだ生きていたのか」
「あたりまえだ・・・あの程度の攻撃で・・・このオレが死ぬと思っていたのか・・・」
言葉とは裏腹にベジータは立つのもやっとという状態であった。
「なら今度は確実に殺してやる!!」
未来ベジータは手に気を集中させながら、ベジータに襲い掛かった。
「!?・・・くっ!!」
しかし、未来ベジータは急に空へ逃げる・・・すると未来ベジータが通るはずだった所へ気弾が飛んで来た。
気弾を放ったのはピッコロであった。
その姿を見たZ戦士達はぞくぞくと立ち上がる。
クリリン、天津飯、ヤムチャ、悟飯、悟天、トランクス・・・Z戦士全員が立ち上がった。
「・・・バ、バカな!?・・・なぜ立ちあがる・・・力の差は目に見えているはずだ・・・・・・」
「・・・たとえこの身が滅びようとも、オレたちは戦い続ける・・・」
「それが・・・オレたち地球に住む戦士としての誇りだ!!」
「誇り!?」
Z戦士達の言葉に動揺する未来ベジータ・・・額には冷や汗をかいていた。




「はぁ・・・はぁ・・・てこずらせやがって・・・」
何度も立ち上がり未来ベジータに向かって行ったZ戦士達であったが、やはり力の差が大きすぎた。
未来ベジータの周りには傷だらけのZ戦士達が転がっていた。
「今度こそカカロットを仕留め・・・っ!?」
急に未来ベジータの足が動かなくなる。
「行かせるかよっ!!」
ベジータが足を掴み、未来ベジータの動きを止めていた。
そして未来ベジータを遠くへ放り投げた。
「ちっ・・・まだ生きていたか・・・しぶとい奴め!」
「はぁ・・・はぁ・・・ふっ、オレたちの仕事は終わった・・・・・・」
「何?・・・はっ!?」
ベジータの言葉に未来ベジータは反応し、悟空を見る。
そこには凄まじい気と大きさの元気玉が完成していた。
「今だカカロット――!!打て―――――っ!!!!!」
「はあああああああ・・・うりゃあああ!!!!!」
悟空が未来ベジータに向けて腕を振り下ろす・・・すると自分の上空に浮いていた元気玉が未来ベジータに向かって進みだした。


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