第二十八話「閃き」

クリリンの拳から血が流れる。
彼の目の前には悟空が立っていた。
「やめろクリリン!それ以上やったら・・・」
悟空がクリリンに向かって叫ぶ。
悟空が叫ぶのも無理はない、クリリンの拳から流れる血は自分自身の血だった。
「サイヤジンはコロス・・・」
クリリンは右手を振り上げ、悟空に襲いかかる。
「くっ!」
クリリンの攻撃は悟空ではなく地面に・・・
地面は砕け、大きなクレータが出来た。
「すげぇパワーだ・・・だけど・・・」
悟空は心配していた。
凄まじい戦闘力を持つクリリン。
しかしその力に対し体がついていっていなかったのだ。
力を全開にして闘うことははどんな武道家でも困難である。
普通、自分の体に耐えれる力で攻撃し自分を傷つけない程度の攻撃をする。
そして今のクリリンたちは自分たちの体を傷つけながらも攻撃している。
このことは通常ではありえないことであった。
それはクリリンたちが自分たちの意思で闘っていないことも示していた。
「へへへ・・・こりゃあさっきのターレスって奴よりもやりにくい相手だぜ・・・」
さすがの悟空も親友が相手だけに苦戦を強いていた。
クリリンの首筋や、急所にはアザが出来ていた。
それはクリリンを気絶させようとした悟空の攻撃の結果であった。
だが急所に攻撃を喰らったのにも関わらずクリリンは何事もなかったように立ち上がって来た。
「ターレスってやつと同じ状態だな・・・ま、まいったな・・・」
悟空の顔には珍しく汗が流れていた。




一方ベジータと悟飯はヤムチャと天津飯と闘っていた。
「ちっ・・・こうなったらファイナルフラッシュで・・・・・・」
「ベ、ベジータさん!ダメですよ!!」
悟飯はファイナルフラッシュの構えをしたベジータの腕を掴む。
「くっ・・・」
ベジータと悟飯も思い通りに闘えないでいた。
そうしている間にもヤムチャと天津飯の戦闘力は上昇していく。
「どうやら時間が経つにつれ戦闘力が上昇するらしいな・・・やっかいだ」
「なんとか二人を気絶できないですかね」
「もしくは動けなくなるように手足を折るとかな・・・」
「・・・ベジータさん、それは最後の手段という事で」
ベジータと悟飯はそれぞれ別の方向へ移動し、ヤムチャと天津飯をおびき寄せた。
「くたばれ!!ファイナルフラッシュ―――――っ!!!!!」
「ベ、ベジータさん!?」
ベジータは向かってくるヤムチャに向かってファイナルフラッシュを放った。
「グオオオオオ―――ッ!!!!!」
まともに喰らったヤムチャはファイナルフラッシュの爆発に巻き込まれた。
「ベジータさん!!それは最後の手段だって・・・」
「心配しなくても大丈夫のようだ・・・・・・」
「えっ!?」
ベジータの言葉に悟飯はファイナルフラッシュが放たれた方を見る・・・
するとヤムチャが平然と立っていた。
「ターレスと同じで自己治癒能力が備わっているらしいな・・・しかも奴よりも強力な」
ファイナルフラッシュで傷ついたヤムチャの体が一瞬で回復する。




「そいつらは気絶することはない・・・そして傷つこうが一瞬で回復する・・・動きを止めるには殺すしかないぞ・・・」
謎の男は吸い終わったタバコを足で踏みつける。
・・・
・・

悟空、ベジータ、悟飯の3人が一ヵ所に集まる。
「はぁ、はぁ・・・ある意味一番闘いにくい相手だ・・・」
「フゥ・・・闘いながら、こいつら操っている敵を探しているが・・・奴は気を消しているみたいだ」
「ハァ、ハァ・・・どうしますか・・・」
疲労困憊気味の3人、それに対しクリリンたちはまるで無限のエネルギー炉が体内にあるかのように息一つ乱れていなかった。
「やはり殺すしか方法はないな・・・」
「待てベジータ!他に方法があるはずだ!!」
ベジータをなだめる悟空。
「それにしても・・・あいつらがターレスと同じ状態になるなんて・・・殺す以外で正気に戻す方法があるか?」
ベジータが他の二人に尋ねる。
「正気にさせるか・・・正気に戻すような物とかがあればいいけどな・・・」
「正気に戻すような物・・・そうだ!!」
正気に戻るような物・・・悟飯はそれで何かを思いついた。
「父さん!ベジータさん!もしかしたらクリリンさんたちを元に戻せるかもしれません!!」
悟飯が閃いた事とは一体何か・・・


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