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第十九話「イヤリング」

「ちっ!!しぶといやつだぜ」
「・・・くっ・・・あ、危なかったぜ・・・」
17号の左手は垂れ下がっていた。
地面に激突する直前にナッパの拘束から抜け出し、頭を守るために17号は左肩を犠牲にした。
「その左手はもう使えまい・・・」
ナッパはニヤリと笑う。
「それは貴様の足も同じだろう」
「けっ、舞空術が使えれば足など問題ない・・・左腕が使えないお前は左側の防御が疎かになるぜぇ・・・つあっ!」
「な!!」
ナッパは17号の左側に狙いをつけ、気弾を放つ。
左腕が使えない17号は受け止めるという選択肢はすでに消えている。
17号は避けるという選択肢が最善と考え、右側へと足を動かした。
「まだまだあー!!はあっ!!!」
ナッパは両手を使い連続エネルギー波を放つ。
17号は永久式の人造人間である。
よって大量のエネルギー波を避け続けてスタミナ切れを起こす事はない。
しかし人造人間でも痛覚がないわけではない。
「痛っ!?・・・ち・・・ちくしょう・・・・・・」
左腕のダメージが徐々に17号の動きを鈍くしていく・・・
「顔色が悪いな・・・その左腕に負ったダメージはそうとうのものだったようだな」
「なめるな、この筋肉バカが!!」
「き、筋肉バカだとぉ〜!!遊びはこれまでだ!!一気にカタをつけてやる!!!」
ナッパは大きく口を開いた。
「ふぅ・・・最後の手段を使うか・・・・・・」
17号は動きを止め、動く方の手を耳に当てた。
「・・・なんのつもりだ?」
「オレたち永久式の人造人間は永久エネルギー炉のおかげで永久のエネルギーを得ている・・・だが、永久エネルギー炉の機能をエネルギーではなく戦闘力へ変換することができる・・・そのリミッターがこのイヤリングだ」
喋るのを終えた17号の手には二つのイヤリングが握られていた。




「くたばれーっ!!!!!」
ナッパの口から巨大な気弾が放たれた。
気弾は真っ直ぐ17号へ向かっていく。
「さあ抵抗できるものなら、やってみろ!!」
「・・・・・・」
無言の17号は微動だもしない。
「ふっ、ただのハッタリだったようだな・・・死ねー!!」
気弾が爆発する、爆発した場所は地面がえぐれ、周りに生えていた木も消滅していた。
「はーっははは!!!跡形もなく吹っ飛んだようだな」
笑うナッパであったが、17号はすでにナッパ背後に立っていた。
「こっちだ!!」
「な・・・ぐはっ!!」
17号の蹴りがナッパの後頭部をとらえる。
「おぐっ・・・ぐ・・・このやろう!!」
負けじとナッパも負傷していない足である左足で17号に攻撃する。
しかし17号はギリギリの所で避け、ガラ空きになった背中にパンチをあびせる。
「うがあ・・・あっ!」
吹っ飛ばされるナッパ、そして追撃しようと17号はナッパを追いかける。
ナッパの背後に岩が迫る。
しかしナッパは岩に当たる寸前で両手を地面につけブレーキをかけた。
「くっ!!!」
追撃しようと向かってくる17号の攻撃を防ごうと飛ばされて来た方向を睨む、しかし17号の姿はなかった。
またしても17号はナッパの背後へ回っていた。
「はっ!!!」
ナッパは背後にいる17号に気づくが、17号はすでに攻撃のモーションに入っていた。
「遅いっ!!!」
17号の膝によるナッパの背中へ攻撃。
その攻撃でナッパは地面に身体を打ちつけられた。
「そんなに効いていないはずだ・・・早く立ちやがれ!オレには時間がないんだ・・・」
17号が永久エネルギー炉を戦闘力へ変換できる時間は30分。
短くもなく長くもない・・・
しかも30分が過ぎると自動的に永久エネルギー炉が自らの回復をはかるため、機能がストップする。
ようするに30分がすぎると17号は自動的に止まってしまうのだ。
それはナッパに対し、17号が無防備になる・・・つまり死亡確定。
かといって30分になる前にイヤリングをつけて機能を止めたとしても機能がストップする時間を早めるだけ。
17号にとってこの力はギャンブルである。
(たとえこいつを倒せなくても、あと30分持てばあいつらを遠くへ逃がす事ができるだろう・・・それまで持ってくれよオレのカラダ)
「うおおおおおお―――――――っ!!!!!」


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