第十一話「動き出した 最後の敵」
「・・・!?」
ラディッツが空を見上げる。
視線の先には二つの小さな影が見えた。
「やっぱり悟飯さんとピッコロさんとだ!あ、あっちの奴らは・・・」
「分からない・・・だがあの姿は超サイヤ人だ・・・・・・」
トランクスと悟天が戦いの場へやってきた。
二人は静かに地面に足を降ろす。
「ご、悟飯さん、ピッコロさん・・・こいつら一体・・・・・・」
「話は後だ、まずはこいつらをかだつけるのが先だ・・・」
ピッコロはナッパたちを睨みつける。
「聞いたかラディッツ、オレたちをかだつけるだとよ・・・」
「いくら貴様らが何人束になってかかろうとオレたちは倒せん・・・」
「どうかな・・・」
ピッコロは笑みを浮かべ、気を高め始めた。
「悟天!オレたちもフュージョンして戦うぞ!!」
「オッケー!!」
「「フュ―――・・・」」
トランクスと悟天がフュージョンを始める。
「あ、あれは・・・」
「確か、メタモル星人が得意とした融合技だ・・・」
得意とした・・・その言葉から推測すると、ナッパたちはメタモル星人も滅ぼしていたことになる。
「「ジョン!はあっ!!!」」
約10年ぶりのフュージョンだったが、自転車に乗る事と同じで体が覚えている。彼らは完璧な合体を遂げた。
「いきなり超ゴテンクスで決着をつけるぞ!!」
ゴテンクスは超サイヤ人3と変身した。
「なめるなよ・・・若造が・・・・・・」
3対2となり、悟飯たちが有利な戦いへとなった。
「さっきまでの勢いはどうした?何人束になっても勝つのではなかったのか・・・」
地面に倒れているラディッツを見下げながら、ピッコロは喋る。
「なめるなよっ!!!」
ラディッツは素早く起き上がり、右手から気弾を放った。
しかしピッコロは攻撃を読んでいたのか、ジャンプでかわした。
「だああああ!!!」
ピッコロの体の影に隠れていた悟飯がラディッツにパンチをあびせる。
「かはっ!!」
口から流血し、尻餅をつく。
「あぐ・・・」
「はあっ!!!」
腹に拳を突きつけ、スキだらけのナッパにゴテンクスは蹴り上げ、地面に叩きつけた。
叩きつけた場所にはラディッツが倒れていた。
「おしまいだな・・・」
悟飯は笑うように答えた。
「おいトランテン!もうすぐ5分が経つ、そろそろ超サイヤ人3を解け!!」
「分かりました・・・ってピッコロさん!!トランテンじゃなくてゴテンクスだよっ!!!」
ピッコロの間違いを指摘し、ゴテンクスは通常の超サイヤ人へと戻った。
「はあ・・・どうするラディッツ・・・・・・」
「このままやられてしまったら・・・あのお方に申し訳ない・・・・・・」
「ならば、オレたちがとる行動は一つ・・・」
「しくじるなよ・・・」
ナッパとラディッツは覚悟を決め、拳を握り締めた。
「NO.24、NO.49、NO.53の部隊の者達が星の侵略に成功しました・・・これで残る部隊はあと13となります・・・・・・」
年老いた声が辺りに響く。
「報告ご苦労・・・」
ここはとある建物の中、部屋全体が暗闇で覆われている。
「た、大変です!!」
暗闇の中に一筋の光が差し込む、その光から息を切らしながら一人の若者が出てきた。
「何事だ・・・」
「はっ!申し上げます!!NO.78の部隊の者達が星の戦士たちに苦戦しております!!」
「NO.78!?・・・あの単細胞バカと弱虫か、役立たずめ・・・やつらが向かった星はどこだ?」
「はっ!地球でございます!!」
「地球か、確かにあいつらじゃ苦戦するわけだ・・・」
「いかがいたしましょう・・・」
部下は片方の膝を地につけ、言葉を待っていた。
「地球は宇宙の中でも1、2を争うほど良い星だ、みすみす手放したくはない・・・このオレが直々に出向いてやろう」
「み、自らですか・・・」
部下は唐突な台詞に、動揺していた。
「丁度対戦する相手が欲しかった所だ・・・ついでにあいつも連れて行くとするか、連絡しろ!」
「りょ、了解しました!!」
部下は暗闇の部屋を飛び出していった。
「ふっ、待っていろ地球人ども・・・」
謎の男は笑みを浮かべていた。